それは仕事?

私は自称、IT税理士です。
コンピューターは人並みに使えるとは思いますが、俗にいうIT(インフォメーション・テクノロジー)ではなく、「いかに、手間をかけないか」の頭文字を取った、ITです(笑)

■ ■ 発売中 ■ ■
決算書のつくり方
kindle版 

なぜ社長は決算書に興味がないのか?
Kindle版

「いかに、手を抜くかじゃないの?」とたまにいわれますが・・(汗)

コンピュータを駆使することもそうですが、結局はいかに無駄な「作業」を減らし、効率化して「仕事」をするか、これをみんな考えていると思います。

以前、他の会計事務所から、当事務所へ移ってこられたお客様がいました。
契約に至るお話の中で、呆れてしまうような現実のお話がありました。
それはこうです。

その会社は、自社で、経理や販売などのデータをエクセルで作っています。
それをもとに自社で会計ソフトに入力し、試算表まで作成していました。
ここまでは、なるほど普通の会社です。

ところがここからが問題です。

会計事務所が決算申告を行います。毎月担当者が来たそうです。
そしてその担当者が持って帰るものは、会社が作成した「伝票」です。
聞くと会計事務所に渡すために「わざわざ」作っているそうです。
会社が作っている試算表は、持って帰らなかったそうです。

当然、会計事務所ではその担当者がその伝票を事務所に持ち帰って、事務所の会計ソフトに入力しているのでしょう。
しかも驚いたことに、会計事務所が翌月に持ってくる試算表は、会社の作っている試算表とは残高が合っていない・・・

いまどきこんな事務所があるのか?と思いましたが、ありました。
残念ですが、この手の事務所は少なからず存在しています。

会社と会計事務所で同じことを、手間をかけて、二重にやっている。
IT(いかに、手間かけないか)税理士としては許せません(笑)

きっとその事務所は職員の給与を払うために、わざわざ無駄な「作業」を作り出し、それをさせていたんでしょう。
また、職員も何の疑問も持たず、ただ言われたことをしていたんでしょう。
しかも、会社と残高が合わなくても平気なんて、無駄を通り越しています。
必要悪、という言葉でも済まされないですよね。

「こんなに無駄なことが多かったんですね。ラクになりました」

はっきり言って、こんなお言葉を頂くこちらが申し訳なく思ってしまいます。
この膨大な無駄が省けたことで、お互いに他のことに時間を使えます。

「作業」はIT(こちらは本来の意味)を上手に使えば効率化していけます。
作業はさっさとを終わらせて、やるべき「仕事」を片づけて早く帰りましょうね。