推測・想像する力

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わかりやすく伝える、教えるということは大切なことです。
税金のコトなど、普通に条文読んでたら気絶します。

一方でわかりやすく伝える、教えるということは、気をつけないと人間に本来ある推測したり、想像したりする力を奪ってしまいます。

例えば、テレビで字幕が出てくると、音声情報は文字情報に置き換えられてしまいます。しかも字幕の文字に対する反応が強くなるので、元の情報である「音」を聞く、その声色なり音量なりから感じ取れる情報は通常薄くなります。

一方で、話している方の音声と字幕がずれていると、どうも気持ちが悪いものです。そんな字幕なら逆に付けないでくれ、と思います。

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情報から物事を考えたり判断したりする場合、一番大事なものは、その情報の元になった事実です。

会計であれば元情報は仕訳ですし、仕訳の元は取引です。
その仕訳は、どういう取引を意味するのか?
その取引はなぜ生じたのか?どのような事実に基づいているのか?

わかりやすい形に加工された一見有用に見える情報であっても、取引の意味や事実をおかしくしてしまうもの、推測・想像することができないものは意外にあります。

事実に基づいたありのままの情報、素の情報から何が得られるのか。
五感・六感を使って何を感じるのか。

自分の力で、情報、あるいは情報という形にすらなっていないものを感じることができるか、これが大切だと感じました。

※写真の表はマトリックス会計表といい、各セルには事実(仕訳)に基づいた会計の数字が、タテヨコに整然と並んでいます(会計恒等式)。
このマトリックス会計表を俯瞰することで、会社の状況が見えてくるのです。

MG・マトリックス会計の開発者は西順一郎先生で「マトリックス会計」の命名者でもあります。マトリックス会計の原型となった「行列簿記」は、故、越村信三郎先生の考案によるものです。