月商の3ヶ月分の手元資金(自らを守る)

お金がない、というのはほんとうに不安になります。

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手元のお金

いざというとき、お金があることは安心に繋がります。

今でこそこう言えますが、私は学生時代、いつも金欠でした。
友達にお金を借りたり、カードローンを使ったり。
サラ金に行く勇気はなかったのは、今から思えば救いです。

就職してからや、この業界に転職してからも、いろいろな体験をしました。
(ちょっと生々しいので、blogには書けません)

お金がない経営者の不安な気持ちは、とてもよく理解できました。
ですから、そのへんはけっこう真摯に、時にはキツくお話しています。

月商の3ヶ月分

よく、経営にあたっては、手元資金として月商の3ヶ月分は置いておくべき、と言われます。

最初のころは何でかな?と思っていました。
何か会計的な理由でもあるのかな?とも考えてみましたが、そんなものはありません。
あくまでも感覚的なものです。

半年分、いや1年分無いと不安、という方もいるでしょう。
ただ、現実的にはそんなに余裕資金がないという方もいるでしょう。

今回のコロナ騒動を含め、過去の危機的な時を考えると、この「3ヶ月」が見えてきます。
3ヶ月は国や自治体が動き出す「お・お・よ・そ・の」目安の期間なのです。

今回はこれが見事に、情けないぐらい外れています。
いろいろな給付金やその他の施策のための予算が通るのは、4/24頃と言われています。
2週間も先です。それから具体的にお金が出始めます。
まったく危機感が感じられません。

今月末、来月末の支払いが手当できず、倒れてしまう事業者も出てくると思います。

借り入れしてでもお金を手元においておくべき

お客様から、借入のお話しをいただくことも多くあります。
「銀行が融資の話を持ってきたんだけど、どうだろう?」

私の答えは「借りてください」の一言です。

最近はいなくなりましたが、私がそう言うと「すぐに使わないから」とか「金利がもったいない」という方もいました。

そういう方にはこうお話してました。
「金利って、いくらですか?
 1000万円を2%で借りても、年間20万円ですよ。
 月に直せば16000ほど、これで手元に1000万円おいて置けるなら、安い安心料じゃないですか?」

「A銀行が1.8%、B銀行は1.6%なんだよ・・」とか言っていると、私に怒られます(笑)

お金、お金、っていうといやらしく感じる方もいるみたいですが、そんなことはないです。
会社を、事業を、従業員を、そして自分をも守るためには、お金は必要なんです。

商売をするなら、その覚悟を持ってください。

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【編集後記】
先日ある番組で、ビートたけしさんが「国会議員、金返せ!」的なことを発言されていました。
国民の多くの気持ちを、代弁してくれていると思いました。
ほんとうに、もう少し危機感を持ってもらいたいものです。