見えなくなっているだけ

昨日は皆既月食でした。

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見えました?

昨日は皆既月食でした。
ちょうど月食の時間、私は散歩がてら、歩いて買い物に行っていました。

買い物の帰り道、私は南から北に向かって歩いていたんですが、すれ違う人がなんか多い。
しかもみんな上を見ながら、南へ向かっていきます。

東京はあいにくの曇り空。
晴れていれば、写真のような赤黒い月が見えていたのでしょう。
(写真はフリー素材です)
私は見ることができませんでした。

Twitterでは、スカイツリーと赤い月の写真もUPされていて、そこにたくさんの「いいね」が。
私には、ちょっと違和感ありました。

見えなくする

月食は、太陽と月の間を地球が通る時に起こります。
地球が太陽の光を遮って、月を見えなくするわけですね。

3つが一直線に並ぶと、月がすっぽり隠れます。
これが皆既月食です。
月が消えてなくなるわけではありません。

全く見えなくならず、赤黒い月として見えます。
これは地球の大気による、光の屈折によるものだそうです。
幻想的です。

さて、先日届いていた、会計事務所向けの商品サービスを扱っている会社のメール。

書類の保管場所でお困りの皆さまに朗報!!
事務所の書類を保管期限まで安全にお預かりします!!

どんなサービスかと言うと、
・事務所の書類を保管期限まで、しっかりお預かりします
・保管期間満了後に、事務所に返却または廃棄処理をします

書類の保管は頭が痛いでしょう?
事務所のスペースもなくなってしまいますよね?
だったらウチを使ってくださいね。というわけです。

なくさないと

月は無くなったら困りますけど、不要なものは無くしたいですよね。
先ほどのサービスに戻ると、目の前から見えなくしたところで、根本的な解決にはなりません。

事務所が保管しておく書類って、どんなものがあるでしょう?

たぶん、一般的な会計事務所の方に伺うと、
・お客様の月次資料(伝票、帳簿、通帳コピー、資料のコピーなど)
・お客様の月次試算表(事務所控え)
・お客様の決算申告書(事務所控え)
・お客様の総勘定元帳や伝票綴り(事務所控え)
・お客様おの源泉徴収簿
・お客様の確定申告の控えや医療費の領収書
あたりを挙げてこられるでしょう。

これを事務所で保管していたら、そりゃ置き場もなくなります。
事務所も手狭になるのかも。

でも、これは会計事務所が保管しておく必要ありませんよね。

原本を含め、お客様が保管すべきものは、お返しすればいいんですから。
月次資料や通帳のコピーも、処理が終われば要らないでしょうし、ましてやコピー(紙)で持っている必要はありません。

なので、これを保管サービスなどで別の場所に移して、目の前から見えなくするだけでは、根本的な解決になりません。
もちろん、せっせとスキャンしたり写真で撮ったりしたものを、パソコンに保管するのも、あまり変わりません。

まず、その資料が必要か?
必要な場合、その状態(たとえば原本だったり、コピーだったり)で必要かどうか?

・処理が終わったものは直ちに廃棄する
・処理後に処分できる状態での提供を受ける
・データとして預かる、あるいはデータを共有する

預からない、複製しないなど、見えなくするのではなく、無くしていく方向を作っていきたいものです。

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