分類は窮屈


(このダンボールの中にはカメの水槽があり、今は冬眠しています)

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冬眠

生きものの生態は、自然環境に合わせて、合理的な仕組みを持っています。
活動するためのハードルが高くなる冬季に、冬眠するのもその1つです。

ウィキペディアによれば、冬眠はこう定義されています。

冬眠(とうみん、英: hibernation)とは、狭義には恒温動物である哺乳類と鳥類の一部が活動を停止し、体温を低下させて食料の少ない冬季間を過ごす生態のことである。広義では変温性の魚類、両生類、爬虫類、昆虫などの節足動物や陸生貝などの無脊椎動物が冬季に極めて不活発な状態で過ごす「冬越し」のことも指す。

生きものの最大の目的は寿命をまっとうすることと、子孫を残すことです。
そのために、食料が少なくなる冬をやり過ごす冬眠は、合理的な仕組みです。

ウインターブルー

最近、ウインターブルーなる言葉を聞くようになりました。
日本語にすると「冬季うつ病」だそうです。

症状としては、冬になると、
・睡眠時間が長くなる
・食欲がアップする
・外に出るのが億劫になる
・仕事などのミスが多くなってくる

そして、気分が憂うつになり、またこれらの症状が出るのでしょう。

確かに、うつ病のカテゴリーには入るんでしょう。
治療を受けている方もいると思います。

人間は冬眠はしませんし、する必要もないようです。
暖房もあるし、食料もあるし、冬でも普段と変わらない生活ができますから。

とはいえ人間も生きものです。
ウインターブルーの症状は、冬眠する動物の様子と似ています。
日照時間も少なく、体内では自然に活動をセーブするようなことが起きているのでしょう。
むしろ自然なことと捉えれば、憂鬱にならずに済むのではないでしょうか。

分類すると窮屈になる

言葉を持った人間の最大の弱点は、何でも分類しようとすることだと思います。
より細かく、より細かく、分類しようとします。

例えばうつ病でも、今までは「うつ病」でOKだったものが、細かく分類されているのでしょう。
そして、それぞれに名前をつけて、より専門的に研究などが進んでいきます。

そして、その分類に属するものを探し求めていきます。
とにかくどこかの分類に属させないと、済まなくなってきます。

今までなら「冬って何かやる気でないよねー」で済んでたものが、
「それは「冬季うつ病」という症状です。今すぐお医者さんへ・・」とか、
「あの人、ウインターブルーなんだって」とか、区切ろうとしていきます。

不寛容で窮屈な状況を、自ら作り出している。
そんな気がするんですよね。

冬眠しているカメが、ときどき羨ましくも思えるのでした。

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