電子請求書

ある会社では、毎月送られてくる各社からの請求書を、会社別にファイルを作り綴じ込んでいました。
そのファイル数は200を超えていました。

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決算書のつくり方
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なぜ社長は決算書に興味がないのか?
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「なぜこのようにしているんですか?」の問いに対する答えは、
「私が入社したときは既にこのやり方で、それに疑問を感じたことはありませんでした」

実際にあったお話しです。

規模の大きな会社では、経理部の中に、売掛金専門、買掛金専門の部署があると聞いたことがあります。
売掛金部門の方は、来る日も来る日も、売掛金とその入金の消し込み作業。
ある意味すごい方々です。消し込みのエキスパート。

写真は、先日お客様のところに送られてきた、請求書の切り替えのお知らせ。

たぶんどこかの業者がパッケージで売っているんでしょう。
見事な汎用文書で、どこの会社でも使えます。

それはさておき、今回の新型肺炎は、何をやっているか分かりにくく、近寄りがたかった、
俗に言う「本社業務」や「経理業務」を、見事に白日のもとに引きずり出しました。

ブラックボックスのように思えた業務は、実は大したことはなかった。
職人芸のように見えた業務は、守る必要の乏しい伝統芸能のような世界。

請求書が紙で来なければ、その請求書を入力したり、入金の消し込みをする必要はなくなります。
いちいち会社ごととか、月ごととかに分けたり、ファイルする必要もないでしょう。

その分の時間や労力を、ほかに振り向けることができます。
より収益を上げたり、あるいは従業員に(時間や手当で)還元したり。

電子化と言うと、何か大規模な設備やシステムなど、莫大な費用がかかるイメージがあるかもしれません。
でも、考えてみれば請求書に書いてあることはたった6つです。
日付、取引先名、品名、数量、金額、摘要。

それ以外の補足的な情報は、適宜「備考欄」にでも書いておけばいいでしょう。
そうすれば一定のフォーマットで、簡単に共通のプラットフォームができます。

伝票形式ですが、食品業界では統一様式の請求書もあります。
それ以外の業界でも、EDI方式で標準化・統一化が進んでいます。

こういう標準化は、多くのメリットをもたらします。
変な縄張り意識をやめて、みんなでラクできる仕組みに変えてもらいたいものです。

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【編集後記】
iPhone SE2が来ました。
薄くて小さくて軽くて、それでいて高機能。
十分満足できます。

しかし何時も、開封の儀はワクワクしますね(笑)