○○無料?


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決算書のつくり方
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「送料無料!」

「送料無料!」というフレーズ、よく見かけます。

送料は無料なはずはありません。
もしほんとうに無料だったら、誰も配送してくれません。
だから実際は、送料は誰かが負担しているわけです。

販売業者が負担していたり、メーカーが負担していたり。
その負担分は、業者の利益が減ることになります。
1個や2個なら負担できても、数量が多ければ、業者は潰れてしまいます。

そうすると、業者はその送料分を乗せて、販売価格を決めます。
送料分を乗せて、販売価格を上げられれば、なんの苦労もありません。

ただ、多くの場合は同業他社との競争の中、販売価格をあげることは容易ではありません。
自社で吸収できなければ、他社へ押し付けることもあるでしょう。

「材料費、ちょっと勉強してくれんかね」

いずれにしても、どこかへしわ寄せが行きます。

「送料無料」「設置料無料」なんていうのは、結局誰か(たいていは立場の弱いところ)が負担しています。

ーーー

さて、Apple製品はネットで買った場合、送料無料で届きます。

これはAppleが負担しているのか?
Appleが仕入先などに負担させているのか?

私はそのどちらでもないと思います。
送料を負担しているのは、実は消費者ではないかと。

理由はApple商品の良さ、人気。
買う人はどうしても欲しいのです。

魅力的な機能がいつも満載ですが、製品としての値段は少し高めです。

でも、どうしても手に入れたい。
そうすると、少し高く感じても、買ってしまいます。

たぶん「送料別途」と書いてあっても、買う人は多いでしょう。

送料は、実質的には消費者が負担しているんですが、そう感じさせない。
押し付け感がありません。

魅力的な製品を生み出す会社にある、アドバンテージなんでしょうね。