想像力と聞く力(確定申告ヒアリングフォーム)

税理士に限らず、仕事で大切な力は想像力と聞く力だと、最近特に思います。

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税金の申告は難しい

確定申告は、個人の年間の所得について行います。
「年間の所得」とサラッと書きましたが、実はこれの把握は難しいです。

「昨年(R2年)に、どんな所得がありましたか?」

これに正確に答えられる方は、どのくらいいるでしょうか。

・そういえば、2月に生命保険の満期があったわ
・ビットコインでモナコインを買ったよ

・不要になった貴金属を売ったわ
・外国に預金口座があって、利息が付いてたよ

・夏休み中に泥棒に入られてね
・暮にじいさんが死んじゃってね

これらは、本人はそう思っていなくても、申告の必要(影響)がある可能性があります。

想像して聞く力がとても大事

どうやって申告に関係することを把握するか。

毎年のように申告をご依頼いただいている方は、昨年との違い、つまり差分の情報を中心にお伺いします。

「昨年は保険の満期がありましたよね?支払いの通知が○○生命から届いていませんでした?」

「昨年はコロナで株が下がりましたけど、売ったりしました?」

過去の状況から推測できることがあるので、そのへんを話しの端緒として、差分情報を得ます。

一方で、特に初めてご依頼いただく方には、神経を使います。
事前の情報がありませんから、丁寧にヒアリングしていかなければなりません。

毎年のお客様もそうですが、漏れが合ってはいけないので、チェックリストを作成して、順番にお伺いします。

過去の記事でご紹介した、2018年版として作ったシートはこんな感じのものです。
・確定申告確認シート2018

答えから、さらに関連する項目を聞き出す。
これに勝る方法はないでしょう。

毎年少しずつバージョンアップ

今までは、紙で作っていましたが、今年からフォームを併用して使っています。
パソコンやスマホに抵抗がない方は、こちらからお願いしています。

こんな感じです。

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フォームズという有料サービスですが、SSL対応でもあります。
また、紙で記入していただくのとは違い、私の方ではテキストデータが利用できます。

まだ単一のフォームですが、修正や組み換えも簡単です。
分岐条件を設定して、お伺いする項目を調整することもできます。
RPA等を使っていただいた情報の処理を自動化するとか、この情報からe-tax等の申告をご案内するとかも、試していけそうです。

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