比較するということ

「比べものにならない」
はあまりに差が大きすぎて、比べても意味がないことを言います。

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比較するには

「比較する」ということは、当然ですが比較されるものが必要になります。
これとあれを比べる、前期と当期を比べる、といったようにです。

比べるためには、ある程度同質のもの、比較対象になりうるものが必要です。
そうでないと、比較そのものに意味がなくなってしまいます。

会社などでは、前日比、前月比、前期比など。

例えば売り上げを比べるとしても、
・今日が25日で昨日は24日とか、
・今日が月曜日で、前日が日曜日とか、
・増税前の9月とその翌月の10月を比べてみたり、
・今年(2021年)8月と前年(2020年8月:オリンピック時期)とか、
・天気や気温の要素もあります。

そうすると、意味があるように思えた比較でも、イレギュラーな要素を取り除く必要があります。
要素を取り除くのが容易ではなかったり、そのイレギュラーな要素の影響が大きすぎたりすることも。
そうなると、そもそも比較自体に意味がなくなってしまいます。

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比較することは過去を知ること

そうやって考えると、単に比較と言っても、純粋に比較できるものはなかなかありません。
実は比較というのは「比べる」というよりは、「過去の「事実」はこうだった」ということを「知る」ことなのかと思えます。

つまり、表面的な数字だけで「売上げが10%上がった」とかいうのは、単に事実の2つを並べているだけ。

過去の振り返りは、事実の確認とその事実からの学びだけが必要であって、過去の数字をこねくり回すようなことは、あまり意味がないと思います。

数字から得られるものは、ある事実の結果だけなんだな、と思うのでありました。