文化は地面から生まれてくる

日本の文化の1つ、歌舞伎。
歌舞伎は「傾き(かぶき)」が語源とも。
これも関係するのかな?

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今日は文化の日

曜日ぐりがよく、3連休の方も多いようです。
おまけに天候がよい(?)ので、お出かけになる方も多いかと思います。

よいというか、11月でこの暑さは異常でしょうね。
気象も日本の足元(地面)に関係があります。
(今度書きたいと思います)

世界各国にも、それぞれ歴史があり文化があります。
一般的に歴史や文化は、「人」からの側面で語られることが多いです。

しかしその「人」は、地面から成り立っていきます。
その「地」に生まれたことで、その「地」の影響を受けています。

今日は文化の日。
日本の文化について、「地面」から思いを巡らしてみたいと思います。

日本の成り立ち

日本の地面の成り立ちから、日本人気質、文化的なものが見えてきます。

日本は昔、アジア大陸からちぎれるような形で、その元ができます。
その後、フィリピン海プレート、太平洋プレート、ユーラシアプレート、北米プレートのぶつかり合う地点として、隆起や沈降を繰り返し、形作られています。

そのため、日本の土地は山地(火山地・山地・丘陵地)が約75%、平地(台地・低地)が約25%となっています。
山が多く、また日本の川は長さが短く、流れが速いことから、急峻な山が多いことがわかります。
平地を流れる川より、山間部を流れる川が多いです。

また、平地と言っても低地が13%、台地・段丘(川・湖・海の沿岸にできた階段状の地形)が12%です。
海や水が引いたり、川の流れの変化により平地ができています。

平地になるまでは、葦などが生えているぬかるんだ湿地帯がほとんどでした。
モンゴルの平原のような感じではなく、湿地が乾燥して土になった感じです。

いまでこそこれだけ大きな関東平野ですが、縄文海進といわれる6500年前には、今の埼玉県栗橋市や茨城県の古河市あたりまで、東京湾は入り込んでいました。

こんな成り立ちを経た日本と、そこに暮らす日本人。
その暮らし、生活の中から文化が生まれてくるわけです。

とにかくコンパクトに

日本人は小さいものが好き、とよく言われます。
iPhoneもminiを始めとした小さいモデルが好まれます。

ウォークマンに代表される、物を小さく、コンパクトにする思考も、日本の(地面の)成り立ちから来ていると言えます。

急な山が多い、ぬかるんだ湿地が多い。
馬や牛に荷物を積んでも、馬や牛を連れて行くのは大変。

ましてや馬車や荷車など引くこともできない。
この日本列島を行き来するには、徒歩が基本だったわけです。

山を登り、ぬかるみを歩くためには、できるだけ身軽な方がいい。

どれだけ持ち物を小さくできるか、一生懸命「細工」をするわけです。
そして小さくしたものを、どれだけ「詰め」込んで背負うか。

なので、細工のできない人を不細工。
うまく詰め込めない人を、詰まらない奴。
なんだそうです。


(iPhone mini、シャープペン付きボールペン、扇子といった私の小さな愛用品)

・2つ以上のものを1つに
・大きいものを(畳んだりして)小さく
・いろんな機能を1つに詰め込む

手先が器用で、こういったものを多く作り出す日本人。

これは、日本人が暮らしてきた日本の地形から生み出されてきた。
そう言っても過言ではないような気がしてなりません。

大陸には大陸の文化がありますが、これもその地形による影響が大きいと思います。

異文化、異民族の人たちを理解するのには、空(上)から見るのではなく、その土地の成り立ちや暮らしといった、地面からの理解が必要なのではないかと思います。

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