帳簿に記録されるのは・・(機会損失)

帳簿に記録されるものは何でしょう?
はい、取引があり、金額で表せるものです。

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下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる

「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ということわざがあります。
下手でも、数をこなせばまぐれ当たりもあるよ、という意味です。

鉄砲であれば、100発の玉を入れて、何発当たったかを数えることができます。
逆に言えば、何発外れたかも数えることができます。

コールセンターから電話営業。
片っ端から電話をかけ、「うちの商品買ってください」
電話販売なら、名簿を見ながら掛けているでしょうか。

パン屋さんでパンを売っています。
お客様に接客し、買ってもらえることもあれば、買わずに帰られてしまうことも。
売れた分はレジに記録され、売れなかった分は・・・記録されません。

記録されるのは、売れた分だけど

「今日の売上は20万円、今日の客数は100人か。まぁまぁかなぁ」
記録に載っているのは、実際に買ってくれたお客さんの分だけです。

では、来店されたけど買わずに帰ってしまったお客さんは何人?
売上に結びつかなかった理由はなに?

これらは「売り逃し」、「機会損失」といいます。

実はこれは試算表にも決算書にも載っていません。
でもとても重要な情報ですよね。

・店員さんの対応がまずくて帰ってしまった?
・買いたいものが品切れで、帰ってしまった?
・ネットで見て買いに来たけど、実物がイマイチで帰ってしまった?

その理由は何らかの方法で収集できているでしょうか。

・すぐに対応できるもの?
・設備を増強・直すなどの対応が必要なもの?
・商品などを見直さなければいけないもの?

それによって対策も変わってきます。
経費を削減するよりも、機会損失を減らすことで、利益を増やすことができます。

会計で追える部分はごくわずか

ここ2〜3年、こう思うようになりました。

「会計は会社のすべてを表していないが、会社のすべての事象は、会計に記録される」

決算書などの会計に載るものは、金額で表される取引です。
お客様の情報や従業員の能力は載っていません。

しかし、これらが作用することで売上が生じたり、損失が生じたりすると、それは金額で表され、決算書などに載ります。
結果として現れるのです。

決算書ばかり見ていても、いくら経営分析をしていても効果は薄いでしょう。
机上の業務は最低限にして、もっと現場を見ていきましょう。

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