あの手この手

愛用のLEATHERMANマルチツール。
これでたいてい、なんとかなります。

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あるツイート

先日、ある税理士さんのツイートが目に止まりました。
知り合いでも、ネット上のつながりもない方です。

プロフィールなどを拝見すると、お一人でされているようです。
その方が、お客様に対して発信したツイートでした。

・入院が長引きそうです
・7月10日源泉所得税の納付書の用意ができません
・納付が遅れると延滞税が付きますが、それはこちらで負担しますのでご安心を

こんな内容でした。

いやいや、お気の毒です。

このツイートについてのコメントはしませんが、ちょっと考えさせられました。

一人でやっているからこそ

かくいう私も一人でやっています。
明日はわが身かも、とも思いました。

私の知っている方でも、ケガや入院、事故にあわれたり、中にはお亡くなりになられた方もいます。
スタッフがいる事務所の方もいれば、一人でやっておられる方もいます。

いくら注意していても、自分だけでは防げないケースもあります。

そして、それぞれのケースで、明暗があります。
遺されたスタッフや奥様が、なんとかやりくりしたようなケースもあれば、草刈場のようになってしまったところも知っています。

また一方で常に意識して準備をされていて、それこそ病室から仕事をこなされる方もいました。

私は小心者なので、いろいろなトラブルは想定するとともに、その対策はしています。
完璧ではありませんが、支障はほぼないと思います。

単にIT化しておくだけでなく

今、一人で仕事をこなしていけるのは、ITの力によるところが大きいです。
これはありがたいことですし、これを享受しない手はありません。

と同時に、ITに頼りすぎない処し方も必要だと思っています。

紙のものは極力減らしておくけれど、紙のものでもできることも大事です。
ITやメインのツールがなくても、それができることも。

・炊飯器が壊れても、お鍋でご飯が炊ける
・停電でエレベーターが止まっても、階段で15階の部屋まで行き来できる(体力とか)
・定規や分度器がなくても、長さや角度が測れる
・方位磁石がなくても、アナログ時計で方角がわかる
・ソフトやネットがなくても、法人税の申告書が作れる
・電卓がなくても、紙と鉛筆で計算ができる

私の恩師でもある音楽の先生。
先生からも、こんなことを教えられました。
内容は若い音楽の先生に向けて、話されたことです。

「君はピアノを弾いて音楽の授業をする。」
「何があっても音楽を教えることが、君の仕事だ。」
「もし、事故やケガで両腕がなくなりピアノが弾けなくなったら、どうやって音楽を教える?」
「どうやって女房・子どもを食わしていく?」

「私ならこうする。」

そう言って先生は、首からハーモニカをぶら下げ(てもらい)、両手を後ろに組みます。
そして、口と体を揺らすことでハーモニカを演奏したのでした。

どんな状況になっても、仕事を全うし、家族を養っていく意識を持て!と伝えたかったそうです。
昭和の熱血先生でしたが、その迫力に圧倒されたものです。

どんな状況になっても、処していく知恵や力。
プロとしての意識。

心しておきたいものです。

ーーー
【編集後記】
東京は早くも梅雨が明けたようです。

酷暑、水不足、電力不安。
いろいろなトラブルは、残念ですがすでに予想できます。

起こらないに越したことはありませんが、起こってから慌てないように、今から手立てをしておきたいものです。