かつての日常

日中の電車内は空いています。
網棚上や中吊りの広告は、ほとんどありません。

今日の会見で首相は、「5月7日からかつての日常に戻ることは困難」と言われていました。
私は少し違和感を持ちました。

ある程度メドがつき、緊急事態宣言が解除されても、もう「かつての」日常には戻らないと思います。

今回の新型肺炎は、今までの生活の態様をぶっ壊しました。
これでいいと思っていた「かつての日常」の、脆弱性をあらわにしました。

みんなの工夫で、今のところさまざまな取り組みがされています。
そして乗り切っている部分もあります。

でも、「かつての日常」にはもどらないでしょう。

昔読んだウイルスについての本に、こんな内容がありました。

生殖行為による、いわゆる遺伝や進化は、タテに引き継がれていく。
そしてそれは比較的安定しているが、時間がかかる。

一方のウイルスは感染を通じて、ヨコに広がっていく。
遺伝などのタテ方向の流れを、ヨコからぶっ壊していく。

ある種はより進化し、あるもの淘汰され、あるものは変異します。
インパクトをもって、短期間に行われるのです。

過去の常識が通じない部分も、多く出てくるでしょう。
考え抜かなければならない状況も、多く出てくるでしょう。

今回の新型肺炎とは、そういう示唆に富んだものなのかもしれません。