働きアリと働かないアリ

みんなと違う方向に走っていくイメージの写真

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2割はサボる

ある研究者が働きアリだけを集めるとどうなるか?
実験したそうです。

全員真面目に働いているかと思って観察してみます。
すると、そのうちの2割がサボっていたそうです。
真面目に働いていたのは8割。

なんでだろうと思いながらも、その中からサボっている2割のアリを除きます。
そうするとまた、その中の2割がさぼり始めた。
今までは真面目に働いていたのに・・

8対2

8対2を使うもので有名なものに、パレートの法則があります。

「全体の数値の8割は、全体を構成する要素のうちの2割の要素が生み出している」
というものです。

全体の売上の8割を2割の優秀な営業マンが稼ぎ出している、という例えはよく使われます。

あれ?

アリの話に戻してみると、逆ですね。
8割が一生懸命働いて、蜂の巣が成り立っていたはずです。
2割はサボっているんだから、いなくても全体は成り立つとも言えそうです。

アリの世界には、経済の経験則(パレートの法則)はなじまない?

2割はバッファー

アリの世界は、嬢王蜂を中心とした世界です。
働きアリの献身的な働きで、成り立っています。

ときには外敵が現れたり、予期せぬことで真面目なアリがやられてしまうかもしれない。
そんなとき、サボっているように見えたアリが働き始めます。

予備の働きアリ、交代要員、控えの選手ということですね。
いざというとき役に立つ、そんな輩です。

いろんなものには遊び、余裕、備えがあります。
車のハンドルが代表例ですが、遊びをもたせることで、予期せぬ衝撃などからそのものを守ります。

今回の大雨で、どこかの川の橋にもあそび(緩衝)がありました。
わざと橋の一部を壊れるようにすることで、橋の被害を最小限にする工夫です。

そうやって全体を守るような仕組みは、自然も含め、あちこちにあります。

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