戦略的会計へ ★ 谷口税理士事務所

税理士 谷口敏文のblogー決算書は経営の役には立ちません

今日、日本税理士会連合会のHPに「「税理士の業務とテレワーク(在宅勤務)~新型コロナウイルス感染防止対応版~」の掲載について」という記事がUPされていました。

税理士事務所は勤務しに行く場所

税理士の業務は、税理士事務所で行わなければならないとされています。
事務所とは、「税理士事務所」の看板を掲げ、来客対応スペースや独立した業務スペースがあるところを指します。

事務所を借りる場合でも、自宅を事務所として使う場合でも、同じです。
外から見て、税理士事務所だとわかるようにすることと、専用の業務スペースが必要です。

自宅兼事務所であっても、居住部分と事務所部分を区分しなければなりません。
ひとりでやっている税理士でも、職員を雇っている税理士でも、同じです。

ー参考記事
・税理士のテレワーク

新型肺炎がきっかけを与えて

少し前から、働き方改革への取り組み、育児・介護などの事情などから、この税理士事務所のあり方が議論されていました。
民間企業はオリンピックの関係もあり、テレワークの仕組みづくりに取り組んでいましたが、税理士業界はまだでした。

しかし、新型肺炎に伴う緊急事態宣言を受けて、出勤の自粛要請となりました。
税理士事務所も例外ではありません。

そこで、結論はまとまっていなかったようですが、今回のFAQの発表となりました。
新型肺炎にお尻を叩かれたような格好です。

これによると、出勤の自粛要請に対する【具体的な対策】として、

・オフィスでの仕事は、原則として自宅で行えるようにする
・どうしても出勤が必要な場合も、ローテーションを組むことなどによって、出勤者の数を最低7~8割は減らす
・出勤する者については、時差出勤を行い、社内でも人の距離を十分にとる
・取引先などの関係者に対しても、出勤者の数を減らすなどの上記の取組みを説明し、理解・協力を求める

が示されています。

ひとり税理士の場合はどうなるか

税理士が人を雇わずに、事務所を借りてひとりで仕事をしていた場合、「出勤者の数を最低7~8割」を減らしたら、出勤者はゼロになります。
これでは仕事になりませんから、事務所に行くことになります。

もし事務所に出勤できない(しない)なら、自宅などでやるという方法が考えられます。
しかし現状では、税理士法の関係でこれができない、とされていました。

今回のFAQでは、
「税理士は事務所を設置する必要があり、事務所を複数持つことはできないが、税理士業務を事務所以外で行ってはいけないとはされていない」
とのいう趣旨の解釈が出て、自宅で行うことは差し支えないとの判断が示されました。

これで、事務所に行かなくても、税理士業務ができることになります。

ただし、早合点してはいけない

今回の発表では、「税理士は」「自宅でも」税理士業務ができる。
ということが示されただけです。

税理士でない職員さんは、在宅勤務でも税理士の管理下におかれます。
税理士であっても、事務所と自宅「以外」の場所でも仕事ができる、という解釈は少し苦しいです。

さらに、あくまでもこの在宅勤務についての考え方は「新型コロナウイルス感染防止対応版」です。
コロナ後もずっとOKと考えるのも、危険です。

コロナ後は税理士に限らず、仕事のやり方を含め社会は大きく変わることとなるでしょう。
その時に税理士(業界)がどうなっていくのか、これをきっかけに考えや議論を進めなければならないでしょう。

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【編集後記】

テレワークのツールの一つとして、オンラインの通話(会話)システムが必要になります。
いろいろなサービスがありますが、脆弱性が指摘されているものもあります。
慎重にはなりつつも、スピーディに対応していかなければいけませんね。

おいしいもの倶楽部

書いてる人

谷口敏文
(税理士 ㈱Polku 代表取締役)

決算書作りに疑問を感じていたとき、戦略MQ会計に出会う。
経営の役に立たない決算書から、経営に役立つMQ会計を広めるべく日々活動中。

■ 登録商標について

・「MQ会計」「MQ戦略ゲーム」「企業方程式」は、これを考案開発された西順一郎先生の会社、 株式会社 西研究所 の登録商標です。

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