税理士のテレワーク

テレワーク・デイズ。今日が最終日だそうです。
私の知り合いの会社でも、やってるところあります。

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テレワーク・デイズ

駅でこんなポスター、見かけてませんか?

あっ、東京なのになぜか坂本龍馬のこのポスターの方が、記憶にあるかもしれませんね。

総務省のこちらのページによれば、テレワークの主な形態として、次のように書かれています。

テレワークとは、ICT(情報通信技術)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方です。
テレワークの主な形態

◆雇用型…企業に勤務する被雇用者が行うテレワーク
・在宅勤務
 自宅を就業場所とするもの

・モバイルワーク
 施設に依存せず、いつでも、どこでも仕事が可能な状態なもの

・施設利用型勤務
 サテライトオフィス、テレワークセンター、スポットオフィス等を就業場所とするもの

(注)実施頻度によって、常時テレワークと、テレワーク勤務が週1~2日や月数回、または1日の午前中だけなどに限られる随時テレワークがあり、実際は様々な 形態で導入されています。

◆自営型…個人事業者・小規模事業者等が行うテレワーク
・SOHO
 主に専業性が高い仕事を行い、
 独立自営の度合いが高いもの
・内職副業型勤務
 主に他のものが代わって行うことが容易な仕事を行い
 独立自営の度合いが薄いもの

税理士はテレワーク向き?

昔の会計事務所(オフコンがあって、書庫があって、応接室があって、所長先生の大きな机があって、コンメンタールがあって、税務六法があって・・)は、事務所に働きに行くイメージでした。

今の事務所は、ノートPCになって、書類はクラウドに、書籍類も電子化されて検索が便利になって、テレワーク向きです。

スタッフの方も毎日通勤するのはめんどうでしょうし。

ほんとに通勤って苦行だなーって毎年この時期に思うらしく、同じようなことをボソッと書いてます。

・非通勤手当 2016/7/21
https://www.tt-tax.net/hi-tuukin-teate

・時差bizよりも、非通勤はどうでしょう? 2017/7/11
https://www.tt-tax.net/jisabiz-hitsukin

実は税理士はテレワークが難しい!

実は税理士はテレワークが難しい、のです。
理由はこちら。税理士法40条の規定です。

(事務所の設置)
第四十条 税理士(税理士法人の社員(財務省令で定める者を含む。第四項において同じ。)を除く。次項及び第三項において同じ。)及び税理士法人は、税理士業務を行うための事務所を設けなければならない。
2 税理士が設けなければならない事務所は、税理士事務所と称する。
3 税理士は、税理士事務所を二以上設けてはならない。
4 税理士法人の社員は、税理士業務を行うための事務所を設けてはならない。

この3項に「税理士は、税理士事務所を二以上設けてはならない。」という決まりがあるからです。

例えば事務所に所長さんがいて、スタッフの方がご自宅で業務をすると、スタッフさんのご自宅が事務所とみなされて、これに抵触するおそれがあるのです。

では、なぜこの40条があるのでしょうか?

この40条の趣旨は、
①1か所に限定することで依頼者との関係で法律関係を明確にすること
②監督能力以上に業務範囲を拡大することを規制するとともに、税理士以外の者が税理士業務を行うことを防止すること
にあるといわれています。

この趣旨にはもちろん合理性があるとは思います。
しかし昨今の状況を考えると、あまりに形式的すぎます。

変えてほしいところではありますが、防止策としては、在宅の場合は、
・会計の仕事を中心に行う(税務はしない)
・ルールを決め、監督可能な状態にする
・庶務的な事務所の内部業務をする
といったかたちで、対応するしかないでしょう。

税理士なんて、総務省のページにあるテレワークにピッタリなんですけどね。

◆自営型…個人事業者・小規模事業者等が行うテレワーク
・SOHO
 主に専業性が高い仕事を行い、
 独立自営の度合いが高いもの

もしかして、税理士はOKでも、税理士事務所は違うのかな?
(ほぼ)ひとり税理士でよかった(笑)

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【編集後記】

最近食欲が落ち気味で、気づくと麺類ばかり食べてます。
口当たりはいいのですが、少しスタミナ付けないと〜