注意しておきましょう(2019年、10連休の資金繰り)

特段の対策はされないようです・・・

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平成31年、2019年の5月1日に改元

政府は13日午前、皇太子さまが新天皇に即位される2019年5月1日と、新天皇即位を公に知らせる「即位礼正殿の儀」が行われる同10月22日を1年限りの祝日とする法案を閣議決定した。
今国会に提出し成立を目指す。成立すれば、来年4月27日から5月6日まで10連休となる。・・・

(yahoo news 時事通信より)

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12月8日未明、参議院本会議で2019年のゴールデンウイークを10連休とする法律が成立しました。
また、衆参両院の審議では「国民生活に支障を来すことのないよう万全を期す」ことなどを求める付帯決議も採択されました。

10連休は決定です。
銀行の営業も休業です。
付帯決議はありますが、何らの手当もされないようです。
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5月1日が祝日になると、下のカレンダーのように10連休となります。

10連休になると

・役所はお休み
・学校はお休み
・会社は(おおかた)お休み
ということになるでしょう。

政府の狙いとしては、
・国民の祝賀ムードを高める
・改元に伴う国民生活への影響を回避する
・ゆとりのある国民生活の実現に資することを期待
といったものがあるようです。

国が強制的に休みにする、というのはちょっと違うような気もします。
が、連休は賛成です。 

ちょっと実務面を考えてみました

仕事柄、という視点でこの10連休を見るとちょっと困ることがあります。
それは「金融機関が休みになる」こと。

普段のゴールデンウィーク、9連休とかいっても特に問題は起きていません。
ゴールデンウィーク中も銀行営業日はありましたし、ATMもやっていますし。

でも、今回はもし金融機関が休みなので、この期間中は振込ができなくなります。
ですので、ATMはやっていても「口座への振込入金」や引き落としはされません。

給料や仕入れ代金などの支払いは、その日が休みならその前営業日になります。
例えば、今年の11月25日の給料は、11月22日に振り込まれるところがほとんどだと思います。

一方で、口座振替などはその日が休みならその翌営業日に引き落とされます。
ですが、そのためのお金は前営業日までに入金しておくことが必要です。

すると、今回の10連休中は、金融機関が営業していないので、

・月末支払いの給料も、
・月末払いの諸経費も、
・5日払の給料も、
・5日払の諸経費も、
・27日に引き落としのリース料も、
・4日に引き落としのカード代金も、

すべて4月26日の金曜日までに、処理をしておかなければなりません。

・月末払いの給料は、26日に支払い
・月末払いの諸経費は、26日に支払い?7日に支払い?
・5日払の給料は、26日に支払い(?)
・5日払の諸経費は、26日に支払い?7日に支払い?
・27日に引き落としのリース料は、7日に引き落とし(26日までに口座に資金を用意)
・4日に引き落としのカード代金は、7日に引き落とし(26日までに口座に資金を用意)

処理だけならともかく、資金繰りもしておかなければなりません。

政府の閣議でこの話題が出たかはわかりません。
ですが何らの対策もされる気配はありません。
残高不足などの事故が起きないよう、注意しておきましょう。

【追記】
その後ハッキリした事項を整理して、少し修正しました。
また、資金繰りも重要ですが、この時期に決算を迎える会社はこちらにも注意が必要です。

こちらも注意しておきましょう(2019年、10連休、会社の税金)

https://www.tt-tax.net/201904-05-10keihi

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【編集後記】

キャッシュレス化が進むと、曜日や時間に関係なく、例えば会社から従業員のスマホに給料が振り込まれるなんてことが起きるかも知れませんね。
そうすると銀行口座を経由しなくても済みそうですので、今回の記事のような心配もいらないかも知れません。

でも、税務署とかは嫌がるのかな?