年末に子どもが生まれたときは(年末調整:所得金額調整控除)

年末に生まれた子どもは親孝行

私がこの業界に入った頃、「年末に生まれた子どもは親孝行」なんてフレーズがありました。
扶養控除のお話です。

■ ■ 発売中 ■ ■
決算書のつくり方
kindle版 

なぜ社長は決算書に興味がないのか?
Kindle版

現在の「控除対象扶養親族」という区分、昔はありませんでした。
扶養親族で一定の所得金額以下であれば、38万円の控除が受けられていました。

なので、子どもが生まれると、その年に38万円の控除が受けられる。
年末に生まれた子どもは養育費がかかっていないけど、控除が受けられる。

今年に1日でもかかっていれば、満額の控除が受けられるので、そんなフレーズができたんだろうと思います。
(なんか話題になってる、議員さんがもらうものと似てますね)

改正になりました(平成23年〜)

それが平成22年の税制改正で、平成23年から15歳以下の子どもは「年少扶養親族」というカテゴリーになり、38万円の控除が受けられなくなりました。
「控除から手当へ」という方針転換のためです。

そうすると、その年に子どもが生まれても、扶養控除額は増えない。
いつしか「年末に生まれた子どもは〜」のフレーズも消えていきました。

控除額が変わらないから、という理由だけではないのでしょうが、扶養控除等申告書の下側。
年少扶養親族欄への記載も、けっこう漏れていることが見受けられるようになりました。

そしてまた、新たな改正が昨年から・・

改正になりました(令和2年〜)

「所得金額調整控除」という制度が、令和2年から創設されました。
これ、見方によっては「(昔の)扶養控除の制限付き復活」、とも取れそうです。

給与収入が850万円を超える方については、その年にお子さんが生まれると、最大15万円が追加で控除できます。
子どもが生まれた喜びに、プラスアルファとなるわけです。

なお、所得税の控除は申告制です。
申告しなければ、控除は受けられません。

今年お子さんが生まれたご家庭は、所得金額調整控除の対象にならないか確認して、該当するときは会社にもその旨を伝えて、年末調整で控除をきちんと受けたいものですね。