遺言書を作るなら、付言をしておくことをお勧めします

最近、「遺言書を作っておきたい」というご相談があります。

やっぱり気にはなる

「オレが死んだら、後は野となれ山となれ」
こういうお考えの方もいらっしゃいますが、やはり多くの方は「家族に揉めてほしくない」と思うようです。

莫大な財産を持っているわけではない。
でも自分の遺した財産がもとで、家族が揉めるのはイヤだ。

人生百年時代。

子どもたちが巣立ってから、だいぶ経つ。
孫も大きくなって、あんまり遊びに来てくれない。

だんだん子や孫と疎遠になる中で、自分の最後が訪れる。
そして、相続の話が始まるわけです。

遺言書は、やはり効果的です

「自分の遺した財産を、こう分けてくれ」
それを書面にしたものが、遺言書です。

メモなどでも遺言は残せなくはありませんが、効力まで考えると公正証書遺言がいいです。
私もご相談を受けると、公正証書遺言をお勧めしています。

遺言書に書くことは何か?といえば、大きく2つ。
法的効力のある法定遺言事項と、法的効力のない付言事項に分けられます。

法定遺言事項は、身分に関すること、財産に関すること、相続に関すること、のおおまかに3つです。
付言事項は、相続人に遺したい気持ちなどを、言葉であらわすものです。

「法的効力がないのなら、いらない?」
と思われるかもしれませんが、私はこの付言はとても重要な役割を持っていると思っています。

配偶者はさておき、子どもたちには特に効果があります。
今まで育ててくれた、親の気持ちが書いてありますから。

私は遺言書に付言があると、声に出してそれを読みます。
あるいはお子さんに、読んでもらいます。

そうすると、不思議と相続(税)の話はスムーズになることが多いです。

付言事項にはどんなことを書くか

付言事項については、別にひな形があるわけではありません。
長さの決まりもありません。

ですから、遺言書を作ろうと思われている方には、自分の家族に対する気持ちを、素直に書いてくださいとお伝えしています。
そうすると、不思議ですが、素晴らしい付言ができます。

ただ、やはり何を書いたらいいか?と聞かれることも多いので、こんなことを書いてはどうですか?とお話しています。

まず、「家族への感謝の気持ち」です。
言葉は自然に出てきます。

もう1つは「遺言(作成)の動機」です。
なぜ遺言を作成しようと思ったのか、その意図が書いてあると、遺言の内容についての同意が得られやすくなります。

一般的に遺言書には、法定相続の割合とは異なる分け方で分けてくれ。
あるいは、きちんと法定相続の割合で分けるように、となっています。

その理由はこうです、と書いておくわけです。

これらを書いておくことで、「争族」を回避できる可能性はグッと高くなります。

もしもノートなども活用しましょう

公正証書遺言に書くまでもないけれど、伝えておきたいことは、もしもノートなどに書いておきましょう。
最近はこれも勧めています。

市販のもので、自分が書きやすいものを選ぶ。
全部書こうと思わない。
一度に書こうと思わない。

そんなお話をすると、抵抗なく始められるようです。
しかも気持ちが整理され、ラクになるようです。

書いておいた方がいいことは、
・亡くなったときに連絡してほしい人、してほしくない人
・葬儀方法
・遺品の処分方法

ほかにも、
・臓器提供や献体について
・延命治療や尊厳死などの方針
を書いておくと、遺された人が迷わずに済みます。

「縁起でもない」

という考えはだいぶ薄れてきました。
遺言書やもしもノート、家族のため、そして何より自分のためにも、書いておいてはいかがでしょう。
遺言書の付言もお忘れなく。

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