倒産防止共済(経営セーフティ共済)は経費になる貯金です

(画像は中小機構のHPより)

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経営セーフティ共済ってご存知ですか?

経営セーフティ共済とは、中小企業基盤整備機構が行っている共済制度です。
以前は「倒産防止共済」といわれていました。

もともとは取引先が倒産した場合に、すぐに資金手当ができるようにとできたものです。
ですが、現在はどちらかというと「節税商品」的色合いが強いです。

どんなメリットがあるか?

セーフティ共済は「共済」の名のとおり、その性質は「保険」です。
ところが、セーフティ共済は、他のいわゆる「保険」とは効果が全く違います。

掛け金が経費になります

節税商品としてよく使われる「保険」は、掛け金がまるまる経費になるものはとても限られています。しかし、セーフティ共済の掛け金は100%経費になります。
(申告の際には、所定の添付書類が必須)

1年以上掛ければ80%戻る

セーフティ共済は、1年以上掛ければ中途解約しても掛け金の80%以上が戻ります。
また、40ヶ月以上掛ければ掛け金は100%戻ります。
しかも、40ヶ月を超えてもその100%が減っていくことはありません。

「保険」は一般的に、短期で解約した場合、掛け金はほとんど戻りません。
返戻金のないタイプもありますし、返戻金はあっても100%以下で、そのピークの期間は限られています。

中途解約後の再加入も同条件

セーフティ共済は、中途解約してもまた再加入できます。
掛け金の条件は同じで、5000円から20万円までです。

「保険」は中途解約してから再加入すると、一般的には掛け金が上がります。
また、健康条件などにより再加入できないケースもあります。

しがらみがない

セーフティ共済は、セールスマンによる売り込みや勧誘はありません。

デメリットはないの?

デメリットとしては、
・引き続き1年以上事業を行っている中小企業者しか加入できない
・契約してから11ヶ月以内に解約すると、掛け金は戻ってこない
・月額を最高(20万円)にすると、40ヶ月しか掛けられない
(800万円までしか積み立てできない)
・節税、積み立てにはなりますが、お金は外に出ていきます
・景品やカレンダー類はもらえない(笑)
が考えられます。

会計事務所は加入を勧めても、たくさん手数料がもらえない
というデメリットもあります(笑)

私はお勧めしてます

私は節税商品を聞かれると、これをお勧めしています。

セーフティ共済は「経費」というよりは「経費処理できる貯金」です。
私は今のところ、経費性でこれに勝つ商品は見つけられません。

「今期は儲かっちゃって、何とかならないかな〜」
と思ったら、顧問税理士に聞いてみてください。

「セーフティ共済よりも、◯◎生命の保険がいいですよ〜」
といわれるかもしれませんけど(笑)