戦略的会計へ ★ 谷口税理士事務所

税理士 谷口敏文のblogー決算書は経営の役には立ちません

そこに合理性があるか?(節税、租税回避、あいまいなもの)

time 2020/08/03

俗に「これで節税できます!」なんていうものの中にも、怪しいものがあります。

うな重をごちそうしたら

取引先の社長は、うなぎがお好き。
美味しいうなぎを食べると、ご機嫌が良くなります。

鰻屋さんにお連れして、うな重をごちそうすれば、発注数量が増えるかもしれない。
新商品を入れてくれるかもしれない。

そう期待して、うな重をごちそうするわけです。

お客様の歓心を買い、売上を上げるための行為、そしてそれにかかった費用。
これを「交際費」といいますが、中小企業の場合、これはほぼ間違いなく経費になります。

<交際費の定義>
「交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出する費用をいいます。」

うな重を食べさせたのに、売上が上がらなかった。
そういう場合でも、この交際費は経費になる?

調査官でも勘違いしている人がいますが、売上との直接的な因果関係は要件ではありません。
商談がまとまらずに売上が上がらなくても、このうな重の費用は、経費です。

自宅事務所の水道代、ガス代

自宅を仕事場、つまり事務所にしている方も多くいらっしゃいます。
そうすると必ず質問が来る項目に、光熱費があります。

自宅の一部を使っているんだから、当然光熱費も使っている。
メータを仕事用と自宅用に分けることができないから、一定割合で経費化していいですよね?

はい、いいと思います。
ただし、その「割合」には注意が必要です。

例えば、水道代やガス代。
自宅の半分を仕事場で使っているから、水道代やガス代も半分は経費・・でしょうか?

ガス代や水道代、もちろん電気代も、面積とは比例関係にありません。

ガスは何に使うかといえば、炊事、風呂、温水あたりでしょうか?
水道も炊事、風呂、トイレ?

自宅で風俗系のお仕事でもしていない限り、ガスや水道はほぼゼロに等しいです。

自分の家を社宅に

社宅という制度があります。

地方出身者なんだけど、東京支店で活躍してもらうために単身赴任してもらいます。
通勤は困難ですから、東京支店の近くに会社が社宅を用意します。

会社が賃借契約して家賃を払います。
ただ、タダ(無料)というわけにはいきませんから、一定の計算をした家賃をもらいます。
だいたい、ですが、支払家賃の10〜15%ぐらいです。

じゃあ、社長が会社の近くに自宅を持っています。
この家を会社に借りてもらって、そこに社長が社宅として住めば、会社から家賃がもらえる?

合理性がなければ、ムリです

この社長の社宅のお話し、ムリですね。
確かに、税法に照らしていけば、いちおう字面では合法のように見えます。

しかし、そこには合理性がありません。

なんで、今社長が住んでいる自宅を、わざわざ社宅にする必要があるの?
説明できるかもしれませんが、そもそもそんなことする必要のないことです。

ということは、客観的な取引としてはムリがありますので、「通らない」ですよね。

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おいしいもの倶楽部

書いてる人

谷口敏文
(税理士 ㈱Polku 代表取締役)

決算書作りに疑問を感じていたとき、戦略MQ会計に出会う。
経営の役に立たない決算書から、経営に役立つMQ会計を広めるべく日々活動中。

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