3ヶ月前の月次処理が間違っていたら

試算表、一般的に月次ベースで作られます

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試算表が間違っていたら

試算表のもとになる会計処理に間違いが見つかりました。
訂正しなければなりません。

例えば今日、9月8日に、5月12日の会計処理(仕訳)が間違っていることがわかりました。

A、今日の日付で修正仕訳をして直す
B、5月12日の仕訳を直す

A、B、けっこう意見が分かれるところでしょう。
多分エラい先生に聞いても、諸説あると思います。

私はB、つまり「遡って」直しています。

理由は2つ、
・今月(今回の場合は9月)の損益が狂う
・前期との比較ができない(5月と9月)
のためです。

月末休みのときの考え方とも一緒です。
・仕訳の日付はいつにする?

もちろん、間違えたのが前期なら、もう締めちゃってますので遡っての修正はできませんが。

試算表は直す?

例えば今回の例で、遡って直したとします。

そうすると、5,6,7,8月の試算表の数字が変わることになります。
では、この4ヶ月分の試算表を出し直してファイルするか?
会計事務所の方なら、お客様にお渡しするか?

私は出し直しはしません。

試算表はあくまでも「試算」の「表」なので、あまり重要度はないです。
会計事務所の「商品?」にケチを付けるわけではないですが、試算表などの会計の情報は、方向性を見誤らないための資料の1つでしかないからです。

それよりは、
・減価償却費が期末にドカンと計上される
・年払いの費用が支払時にドカンと計上される
の方がよっぽど問題です。

試算表はいつできる?

では試算表、いつできているでしょうか?

A、毎月1日に前月分ができている
B、毎月5日には前月分ができている
C、翌月中旬に会計事務所が来て資料を持っていき、月末までに前月分の試算表が届く
D、翌月中旬に会計事務所が来て資料を持っていき、来月会計事務所の人が訪問時に前月分の試算表を持ってきて、説明、分析してくれる

会計事務所の方のお答えは・・・どうでしょうか?

理想はA、少なくともBだと思います。
早いに越したことはありません。

理由はCやDでは、次の月に対策が打てないからです。
Bでもすでに5日過ぎちゃってます。
残り25日しかないわけです。

もちろん、試算表に頼らずとも、経営はされています。

ただ会計情報は重要な情報です。
有用な情報として経営者に提供されているか。
これが一番大事だと思うのです。

経営に使えない資料は、いらないのです。

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