それによって、具体的に何がもたらされるのか

コンピューター

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次なる高みを目指して・・

先日、日本のスーパーコンピューターについての記事を見ました。
現在の「富岳」の後継機を2030年頃をめどに開発すると。

それによると、

AI向けの計算能力は、設計上の性能で1秒当たり10垓(がい、1垓は1兆の1億倍)回の計算処理がこなせるゼタ級を実現する。シミュレーション向けの計算能力は富岳の5〜10倍以上に高める。

とのこと。(日経新聞より)

「ほぅ」

それにより、何が?

日本が開発するスーパーコンピューターには、こんな歴史があります。

・2012年 京(けい):計算速度世界一を目指す
・2021年 富岳(富岳):使いやすさを重視
・2030年 富岳の後継機 AIなどあらゆる分野で世界最高水準の計算能力に

よく言われるのは、「1秒あたり◯◯回の計算処理がこなせる」というものです。
言っていることはわかりますが、いつもピンときません。

「それによって、具体的に何が?どうなるの?」

この答えがなかなかはっきりしません。
なので、毎回「1秒あたり◯◯回の計算処理がこなせる」となってしまうのです。

何でもできる」は、実は・・

「何でもできる」は、実は「何ができるかよくわからない」
私はそう思っています。

パソコンがいい例です。

パソコンは、いろいろなことができます。
でも逆に「目的」、つまり「あなたはパソコンを使って何がしたいのか?」がはっきりしていないと、宝の持ち腐れになってしまいます。

「そんなことなら、旧型で十分」なわけです。

具体的に、「何に使った」「何に使われた」のほうが大事で、「1秒あたり◯◯回の計算処理」はあまり響かないのです。

計算処理の早い電卓を、10年かけて自分で作って持つよりも、その電卓を使って(借りて)今日の商売で儲ける方がいいわけです。

作ることのみが目的にならず、それをいかに活用するかが大事だと思います。

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