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収益性分析?

経営分析の「基本書」といわれる本にこんな記載がありました。
「収益性分析」についてです。

どちらが儲かっているか?

規模の違う2社を比較し、「どちらの会社が儲かっているのか?」を比較します。
その判断指標として、収益性を分析します。

この本では、収益性の分析を野球の打率にたとえて、こう解説しています。

〜 打者の評価は、ヒットの絶対数ではなく打率で判断します〜
〜 企業経営も・・利益の絶対額も大切な指標ですが、複数の会社を比較する場合には、「投下された資金に対してどれだけ利益を稼いだか」という収益性の指標が利用されます〜

そして事例として、このような比較がされています。

左がA社、右がB社です。
スクリーンショット 2015-10-04 23.12.08

収益性 = 獲得利益 ÷ 資本(投下資金)

A社の収益性
200円 ÷ 1,000円 = 20%

B社の収益性
100円 ÷ 400円 = 25%

20% < 25%  ∴ B社の方が儲かっている
こう結論づけています。

投下資本(投下資金)って?

おそらくこの収益率、ROEを表していると思います。
ROEとは自己資本利益率と呼ばれ、

「企業が稼ぎ出した利益(当期利益)を、株主が会社に投下した資金である資本(自己資本)で割って計算する」

収益性判断の代表的な指標とされています。

???

企業が今期稼ぎ出した利益を得るために「当期に」投下した資金は、この図で言うところの「費用」ではないでしょうか?

この例の場合、
A社は300円使って500円を得て、差し引き200円の利益を稼ぎ出し、
B社は200円使って300円を得て、差し引き100円の利益を稼ぎ出した
のではないでしょうか?

パチンコに例えれば簡単で、資本はあくまで財布の中身のようなものであって、パチンコ屋で「実際に」いくら使っていくら稼いだかが「稼ぐ力」、つまり収益力だと思うのです。

仮に同じだけお金を使ったなら、こうなるのではないでしょうか?
スクリーンショット 2015-10-04 23.11.05

もちろん、費用を増やしても、収益が必ず(同じ割合で)増えるわけではありません。

でも、
A社は300円使って、500円稼いでいます
B社は300円使って、450円しか稼げなかった

こんな見方もできるかもしれません。

・400円のうち、200円使った。
・1,000円お金があるのに、300円だけ使った。

その経営者の意思決定の背景まで見なければ、どちらの会社が収益性が高いかなど、判断できないはずです。また、同じものを比較しているようで、実際は同じ土俵で比べていません。

しかも、使っているのは期末の資本、1年間の営業活動の結果残った資本を使っているのです。
資本と利益の間に相関関係などありません。

こんなあやふやな分析は、意味がないと私は思います。

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