会社を始めたときに意識してほしい3つのこと

「最近やっと、意味がわかってきました」

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決算書のつくり方
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なぜ社長は決算書に興味がないのか?
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独立して会社を始められたお客様。
今も関与させていただいています。

独立時に私がアドバイスしていた内容を正しく理解してくださり、忠実に実行され、今は安定期に入っています。

そのアドバイスとは、

税金を払う

税理士なのに「節税しましょう」じゃないんかい?

私は特に会社を設立して〜、という方には、「税金払いましょう」と言っています。

その真意は「税金を払えない=儲かってない」ということです。
役員報酬がどうのとか、車がどうのとかではなく「まず、稼いできなさい」。
そういう意味合いです。

もし独立してみて稼ぐ力がない(ことがわかった)のなら、さっさと会社員なりに戻ったほうがいいです。
ということも言っています。

そして利益が出ても、節税など考えず、まずは納税しなさいとも言っています。

税金を払うこと(のしんどさ)を体験してもらうためです。
特に最初の頃は税金の負担を重く感じます。

決算で仮に100の税金を払うと、その半年後に半分の50(中間納税といいます)
が来ます。(赤字から黒字に変わって、納税するときも同じ負担感があります)
これけっこうキツイです。

それでも「税金を払った方がお金が残る」

ということも、体感していただきたいのです。

お金を借りる

お金を借りる大変さを体感していただきたいのです。

1期目で黒字がでたら、すぐ公庫に借り入れの申込をおすすめしています。
そして、計画書を作り、書類を揃え、面接をして、ようやく借りられる。
この経験、大事です。

借りる必要性が薄いときでも、借りてもらっています。

実質無借金状態になれると、どれだけ心が落ち着くか。
ちょっとの凹みにも耐えられます。時間が稼げます。

あるいは商機がきたときに、すぐに動かせるお金を持っている。
これも心の余裕を生みます。

と同時に、すぐに借りられるのはどういうことか(=金利が高い、ちっとも借金が返済できない、取り立てに容赦がない)も理解していただくようにしています。

いつでも戻れる

これらをクリアーしてから、役員報酬など、少しずつ希望に近づける行動をお勧めしています。
独立した醍醐味を、ぜひとも味わっていただきたいです。

ただし同時に、「それは幻かもしれない」という意識も持っていただくようにアドバイスしています。

状況が悪くなったら、「真っ先に減らすのは社員の給料や経費ではなく、あなたの役員報酬です」という感覚を理解していただいています。

感覚で言うと、ベンツから軽に、豪邸から4畳半へ。
自ら真っ先に切り替えられる覚悟があるか?です。

もちろん、ご理解いただけない場合や、うまくいかない場合もあります。
でも、真意が伝わった方には感謝していただいています。

そのとき私も「冥利に尽きる」のです。

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